動病診の検査基準
腫瘍の組織分類は、Surgical pathology of tumors of domestic animals、WHO分類、 Tumors in Domestic Animals 第5版などを主軸に、主要なテキストや最新の論文などの情報を加えて行います。
胃腸の内視鏡検査組織は、基本的に世界小動物獣医師会 WSAVA(The World Small Animal Veterinary Association)の Gastrointestinal Standardization Groupが発表した病理組織の標準化基準を基に評価いたします。
イヌとネコの肝臓の病変は、必要に応じて、世界小動物獣医師会 WSAVA(The World Small Animal Veterinary Association)の Liver Standardization Group が発表した基準を参考にいたします。
すべての病気に特定の病名があてはめられるわけではありません。病気は、非常に多くの種類があり、さらに個体によって、あるいは病気のり患時間によって、病変はさまざまに変化します。また、毎年多くの病気が新たに報告されているなど、獣医分野では分類のなされていない病気が数多く存在します。さらに、分類方法が変わったり名前が変更になったりすることも良くあることです。動病診では、常に主要論文には目を通し、新しい報告などを診断に反映させるようにしています。
判定の難しい”グレー”な病変の場合は、最新の論文が出ていないか探したり、特殊染色を施すことを勧めたり、国内外の他の病理専門医から意見を集めたりするなど、より客観的な診断ができるように努めています。